INTERVIEW
長野県から移住 広瀬 美由紀さん、隆さん

のびのびと育てられる子育て環境を目指して。

下津井に来られる以前にも移住経験のあった広瀬さんに、下津井を選ばれた決め手や今後の展望、移住を検討されている方へのアドバイスについてお伺いしました。
(インタビューは美由紀さんにお話しいただいています。)

移住者の声 広瀬 美由紀さん、隆さん

移住を考えられたきっかけを教えてください。

元々は私も夫も神奈川県出身なのですが、夫が約20年前に長野県に移住して、私があとから追っかけて結婚しました。長年、長野の田舎で暮らしてきましたが、子どもが通う予定だった小学校が、街中の小学校に吸収合併されることになったことが移住を考えた1番の理由です。元々小規模の学校に通わせたいという思いがあったので、合併した大規模な学校に通わせることを前向きに捉えられない気持ちがあり、これを機に移住をしようと考え、移住先を探し始めました。
移住先も、子どもの教育環境を第1優先に考えた、教育移住です。

学校に対する具体的な希望はあったのですか?

1学年15人以下の学校が希望でした。1人の先生が35人とか40人の子どもを同時に見るのは現実的に難しいと思っていて、1人1人をちゃんと見られるのは15人くらいまでじゃないかと個人的には考えています。今、上の子が小学校3年生なんですけど、同級生が14人、全校生徒は63人です。子どもたちが、全校生徒だけでなく、それぞれのお母さんの顔もわかるので、アットホームな雰囲気の中、学校生活を送ることができています。先生方が、子どもたち全員の顔と名前を知ってくれているのも安心ですね。

数ある移住先の候補の中から、下津井を選ばれた理由を教えてください。

最初は長野県内で移住しようかなという思いもあったのですが、長野に住んでいたときの移住仲間に岡山県出身の方がいて、以前から年に1回くらいは岡山に遊びに来ており、いつかは瀬戸内海の近くに住んでみたいなという気持ちがありました。長野の冬は寒かったので、暖かいところがいいなというのもありましたね。
それで岡山県に移住することを決めて、子どもが小学校に上がるまでの約1年の間に移住先を決めようと、小規模の小学校を調べたり、希望に合う家を探したりしました。
移住活動をしていく中で、先に夫の転職先が決まったので、通勤の利便性も考えて物件も探していたのですが、なかなか希望の物件に巡り合えなくて。
そんなときに今の家と巡り合いました。夫の通勤先からは距離があるのですが、家から海が見えるという希望が叶う物件だったので、ここへの移住を決めました。
下津井という場所は、物件を紹介してもらう中で初めて知りました。ただ、移住前に岡山に遊びに来た際、友人に連れられていった温泉から瀬戸内海を眺めたときに、「瀬戸内海の近くに住みたい」という思いが芽生えたのですが、それが備前屋甲子(下津井にあるホテル)の温泉だったと後から知って、下津井に縁があったんだなと思いました。

移住者の声 広瀬 美由紀さん、隆さん

下津井での生活の様子を教えてもらえますか?

歩いて行ける範囲にスーパーなどはないのですが、車で10分も行けば児島の市街地に出られます。そこまで行けばほとんどの食料品や日用品は揃うので不便を感じることはないですね。病院についても、エリア内に市民病院もありますし、小児科も複数あるので、待ち時間も短くて助かっています。
また、自治会の役割が少ないのは助かっています。前に住んでいたところは、畑や田んぼを皆で維持管理していくという風潮だったので、草苅や貯水槽の掃除などけっこう大変でした。下津井では年に1回ゴミステーションの掃除があるくらいなので、負担感は全然違いますね。
あとは、やっぱり冬でも温暖だなというのは感じます。冬でも子どもが外で遊べるのは良いですね。長野のときは氷点下15度とかもありましたし、冬は長いなと思っていました。寒いと家の中に閉じこもるので外で遊ぶなんて考えられなかったですね。

お休みの日はどのように過ごされていますか?

瀬戸大橋がすぐ近くなので香川県に行くこともありますし、昨年の夏は六口島という瀬戸内海の離島に船に乗って遊びに行きました。少し足を延ばして姫路城やしまなみ海道に行ったりと満喫しています。せっかく海の近くに住んでいるので、子どもがもう少し大きくなったら釣りもしてみたいなと思っています。

移住者の声 広瀬 美由紀さん、隆さん

好きな景色はありますか?

犬を飼っているのでよく海岸沿いを散歩するのですが、瀬戸内海の景色は本当に飽きないです。私も夫も神奈川県出身で、海といえば太平洋なので、波がザブンザブンと打ちつけているのが「いつもの海」だったのですが、瀬戸内海はまるで湖を見ているように穏やかで、キラキラ輝く水面に船がポッポッと通っているところを眺めるのが好きですね。見ているだけで落ち着いた気持ちになれます。

実際に住んでみてのギャップはありますか?

知人から漁師町だとオラオラ系の人が多いんじゃない?と言われていたのですが、人情味溢れる人が多くて、岡山弁だと最初はきつく感じるときもありましたけど、慣れるとそれもなくなりました。
地域の皆さんがとてもよく声をかけてくれるので、子どもたちが外で遊んでいても誰かが見てくれているという安心感があります。 また、漁師さんが余ったお魚を持ってきてくれることも珍しくなく、新鮮なお魚はとっても美味しいです。そのままの状態で譲ってもらうので、魚を捌くのが上手になりましたね。

移住者との交流はありますか?

地域のまちおこし団体の下津井シービレッジプロジェクトが交流会などを開いてくださるので、そこで交流したり、イベントにも参加しています。移住者の方は、それぞれ色々なことにチャレンジしている方が多いですが、下津井は外から来る人を拒まず、何かしようとしている人を応援するような地域性があるのかなと感じています。

地域でされている活動はありますか?

現在、仲間と子育てサロンを運営しているのですが、「下津井わくわくプロジェクト」をされている移住者の岩崎さんにも協力いただいて、キッチンカーを通じて子どもに接客を経験させる「子ども店長」という取り組みもしており、今後も続けていきたいなと思っています。

3月の終わりには、下津井城跡で「さくらまつり」が開催されたのですが、実行委員会の役員として参加させてもらいました。以前は毎年開催されていたようですが、運営側の高齢化が進み、近年は開催されていませんでした。しかし、若手を中心にこの町を盛り上げようという活動も生まれてきており、若い人が中心となって、十数年振りに「さくらまつり」を開催しようということになりました。当日は予想を大幅に超える人に来場してもらい、とっても嬉しかったですね。

また、最近仕事を始めたばかりなんですが、地域の活動に参加する中でご縁があって、仕事先も見つけることができました。
色々な集まりに顔を出したりしていると、交友関係も広がり、様々なことに声をかけてもらうことも増えてきました。いつの間にか、どっぷり地域に漬かり始めている感じですね。笑

下津井地区の小中学校が合併して、倉敷市内で初めての義務教育学校になることが発表されましたが、どのように感じていますか?

私はすごく前向きに捉えています。長野に住んでいた地区の小学校が合併するときは、「もう決定事項です」という感じで、トップダウンで決まった印象があったのですが、下津井では、子どもたちに「どのような学校にしたいですか?」といったアンケートが配られたりと、子どもの意見も取り入れて学校作りをしていくという姿勢も見えて、良い方向に進んでいってくれるんじゃないかなと期待しています。

最後に移住を検討されている方にアドバイスはありますか?

私たちは子どもの教育環境と景色の良いところというはっきりとしたポイントがあったので、移住先が決めやすかったのかなと思います。あと重要だったところは住む「家」です。長く過ごすのは家なので、妥協せずに探しました。
移住する上で大事なポイントを明確にすると移住先も決めやすいのかなと思います。